2016年10月アーカイブ

上智大学法学部同窓会(SLA)は、セミナーシリーズ「法と実務の最前線」(第8回)を11月15日(火)18:30から法学部大会議室(2号館13階)で開催します。テーマは「南シナ海仲裁裁判の意義」。講師は江藤淳一上智大学法学部教授です。

今回のセミナーの主旨について、講師の江藤教授は次のように述べています。

「今年7月12日の南シナ海仲裁裁判の判決は、中国の南シナ海に対する権利をほぼ全面的に否定する内容のものとして注目を集めました。しかしこの裁判は、裁判所の管轄権に大きな制約があるなかで行なわれたものであることはほとんど伝えられていません。本来、この紛争は、スプラトリー諸島などの帰属と関連海域に対する主権的権利をめぐるものですが、フィリピンの申立てにはそれらの点は含まれていなかったのです。にもかかわらず、巧みな請求が功を奏し、中国が行なうと想定された主張をほぼ全面的にしりぞける判決となっています。

このセミナーでは、以上の点を踏まえたうえで、日本にとっても頭が痛い「島」と「岩」の区別の問題を含め、この裁判の国際法上のいくつかの論点について解説を加えたいと思います」

法学部同窓会の「法と実務の最前線」は、主に、民間企業や官庁などにおいて法律関係の実務にたずさわっている法学部同窓生や学問研究をおこなっている法学部所属教員を講師として迎え、昨今の立法事情、行政運営、判例の動向など踏まえつつ、ホットでタイムリーな話題を取り上げ、解説・検討を加えようとするものです。

無料でどなたでも参加できます。分野を超えた多数の方のご参加をお待ちしています。


日時:2016年11月15日(火) 18:30~20:00
場所:上智大学法学部大会議室(2号館13階)
対象:法学部同窓生ほか教職員、大学院生、他学部の卒業生
参加費:無料

問合せ・申し込み:hougakubu-alumni@sophiakai.gr.jp
法学部同窓会会長
辻伸行(1974法法)