ライブインタビューの最近の記事
ついに完成しました、新ソフィアタワー!ネオソフィアンでは新ソフィアタワーの完成を記念して、4月28日スペシャルゲストをお招きして春の交流会を新ソフィアタワーで開催します!
スペシャルゲストはお二人!元ナイキ、元LVMH/ゲラン日本法人社長であり、話題のベンチャー企業FiNC社の創業メンバーでもある秋元征紘さん、そして、中森明菜の「少女A」や郷ひろみの「2億4千万の瞳」などの作詞で知られる作詞家の売野雅勇さんのお二人!
外資のトップを渡り歩いた秋元さんですが、現在でも旬なスタートアップに携わるなど、精力的に活動されています。そんな秋元さんからは、「あなたの今の夢の大きさが、あなたの未来の大きさ!」と題して、秋元さんから20代30代のソフィアンに向けてお話していただきます。
売野さんのテーマは「夢をつかむ生き方」。売野さんは作詞家として知られていらっしゃいますが、実は元々コピーライターだったのです。コピーライターとして仕事をしているうちに掴んだチャンスを売野さんがいかにものにしたのか。キャリアの転機は思いがけないところからやってくるものですので、ぜひ売野さんの生き方を参考にしてみてください!
ちなみに4月28日はプレミアムフライデーでもあります!
ぜひ仕事は早めに切り上げて新ソフィアタワーで楽しい時間を過ごしましょう!
【開催概要】
◆日時:2017年4月28日(金)19:00-21:00 ※18:30開場
18時30分開場
19時00分トークイベントスタート
20時00分懇親会
21時00分終了
※終了後はHubにて2次会を予定しています(費用は別途各自お支払いください)。
◆会場:ソフィアンズクラブ (新ソフィアタワー内)
◆対象:上智大学現役生、卒業生、教職員
◆定員:50名
◆会 費:現役生前売りチケット:2,000円
平成卒前売りチケット:4,000円
昭和卒前売りチケット:7,000円
当日払い: 現役生 2,500円、平成卒 4,500円、昭和卒 7,500円
※下記URLの申込ページにてご予約後、現地で現金にてお支払いください。
※ 早い段階でのチケット完売が想定されますのでご予約は早めにお済ませください。
※ 軽食がでます
※キャンセルにつきましては、Peatixのキャンセルポリシーをご確認ください。
【お申し込み】
以下の専用サイトよりチケットをお申込みください。
http://neosophian2017spring.peatix.com/
【ゲストプロフィール】
秋元征紘さん
秋元征紘(あきもと ゆきひろ)
ワイ・エイ・パートナーズ(株) 代表取締役
ジャイロ経営塾 代表
日本精工のオーストラリア、アメリカ、カナダの海外経験の後、ケンタッキーフライドチキン、ペプシコーラ、ナイキ、LVMHグループのゲランなど米国・欧州の代表的外資4社のトップマネージメントを務める。2008年より"新たな日本的経営"として「ジャイロ経営」を提唱。ベンチャー企業支援、戦略経営コンサルティング、大企業向けグローバル人材及びマネジメント研修のプログラムのデザイン・実施、さらには数社の社外取締役・顧問を務める一方、執筆・講演を広範かつ精力的に展開中。
■ 社外取締役
レナ・ジャポン・インスティチュート株式会社
株式会社FiNC
株式会社ホワイトプラス
■ 顧問・アドバイザー
株式会社エアーウィーブ
CREWW株式会社
有限会社アッソインターナショナル
株式会社アクアバンク
株式会社スパイスアップ・ジャパン
■ 職歴・経歴
1968年 上智大学経済学部卒業
1970年 シドニー大学経済学部修士課程
1970年 日本精工(株)入社、ニューヨーク、トロント駐在
1980年 日本ケンタッキーフライドチキン(株) 企画販売部長、企画本部長、
マーケティング本部長、取締役 経営戦略担当を歴任
1987年 日本ペプシコーラ(株) 副社長として出向
1988年 日本ケンタッキーフライドチキン(株) 常務取締役 営業統括
1993年 (株)ナイキジャパン 代表取締役社長
1995年 LVMHグループのゲラン(株) 代表取締役社長、ゲランSA(パリ本社)執行役員、取締役会長を歴任
2006年 ワイ・エイ・パートナーズ(株)設立 代表取締役に就任
2008年 ジャイロ経営塾を設立 代表に就任
主な著書
『なぜ今、シュンペーターなのか-ドラッカーに継承され、ジョブズが実践した「企業家ビジョン」』 クロスメデイアパブリシンング、2015年10月2日
その他の秋元氏の著書はこちらをご覧ください。
売野雅勇さん
売野雅勇(うりの まさお)作詞家 公式サイト
上智大学文学部英文科卒業。コピーライター、ファッション誌編集長を経て、1981年シャネルズの「星屑のダンスホール」を書き作詞家としてデビュー。
1982年中森明菜の「少女A」のヒットにより一躍ヒット作家に。チェッカーズを始め、郷ひろみ、近藤真彦、田原俊彦、河合奈保子,シブガキ隊など数多くの作品により80年代アイドルブームの一翼を担う。90年代からは坂本龍一、矢沢永吉から、中谷美紀、ゲイシャガールズ(ダウンタウン)、SMAP、森進一まで幅広く作品を提供。
郷ひろみ「2億4千万の瞳」、ラッツ&スター「め組の人」チェッカーズ「涙のリクエスト」、矢沢永吉「SOMEBODY'S NIGHT」、中谷美紀「砂の果実」などヒット曲多数。
1990年以降映画・演劇にも活動の場を広げ、
脚本・監督作品には「シンデレラ・エクスプレス」「BODY EXOTICA」。
脚本・プロデュース作品の舞台には「ミッシング・ピース」(市川右近演出・千住明音楽)「天国より野蛮」(市川右近・宝生舞主演)「優雅な秘密」(市川右近・市川春猿主演)「美貌の青空」(市川右近・市川春猿・市川段治郎主演)「下町日和」(市川右近・市川春猿・市川段治郎主演)「虎島キンゴロウ・ショー/魅惑の夜」(虎島キンゴロウ・市川右近・金子國義主演)などがある。
☆2016年 作詞活動35周年にあたりベストヒット曲集4枚組CD Box『天国より野蛮』(Pony Canyon),80年代を振り返った回顧録『砂の果実 80年代歌謡曲黄金時代疾走の日々』(朝日新聞出版),ロシア出身のアニヴァーサリー・アーティストMaxLuxによるトリビュートアルバム『砂の果実 Fujiyama Paradise Tribute』(Pony Canyon)を発表。日本人の複数アーティストによるトリビュートHit 曲集『真夏のイノセンス』(徳間ジャパン)も発売された。
インタビュワー
金谷武明(95法法)ネオソフィアン代表
司会
鈴木満理奈(12外英、14言語学専攻)
<幹事>
金谷武明(95法法)、船津桂(06法国)、近藤暁(03法法)、湊陽介(19文哲)、中迫愛子(13国教)、鈴木満理奈(12外英、14言語学専攻)岩佐大樹(14済済)、菅原大介(04文新)、関本裕(17外英)、大仲萌湖(15社会福祉)、木目田優介(06済営)、磯貝映奈(19文新)、玉置千遥(20国教)、川嶋寿里亜(20国教)、早川梓(16独文)、原田捺未(16文哲)、江川友里絵(19国教)
<主催>ネオソフィアン
※各種ソフィア会「ネオソフィアン」は上智大学卒業生の出身学部・世代・立場を超えて、特に若手卒業生・現役生の有益な交流の機会を提供するべく、若手中心の異業種交流会など様々なイベントを定期的に開催しています。
※お申込みいただきましたみなさまに、今後のイベントをご案内させていただきたいと思いますので、ネオソフィアンのメーリングリストにも追加させていただきます。
※上智大学ソフィア会は、ソフィア会会員の個人情報(氏名、住所、メールアドレス、卒業年度、学部学科など、個人を特定できる情報)の適切な保護及び利用が非常に重要であると考えています。送信された個人情報は、ソフィア会会則にのっとった目的の範囲内において利用します。詳しくはソフィア会の個人情報保護方針をご覧ください。活躍する若手ソフィアンをゲストに招いてのトーク・イベント「ネオソフィアン・ライブインタビュー」、第3回目のゲストは、三浦茜さん(旧姓 横尾茜さん)。元まぐまぐ社長、現在はサンフランシスコでアーリーステージの米国スタートアップ企業を支援するベンチャーキャピタル『Scrum Ventures』でマーケティングVPを務める三浦茜さんをゲストにお招きし、これまでの人生や現在のお仕事、そして将来の目標について深く掘り下げお話をお伺いしました。第一線で活躍するソフィアンの過去現在未来を深く掘り下げることで参加されるみなさんのキャリアや生き方について考える機会になればと思います。
ゲストスピーカーご紹介
三浦茜さん(横尾茜さん)
サンフランシスコ在住。アーリーステージの米国スタートアップ企業を支援するベンチャーキャピタル『Scrum Ventures』でマーケティングVPを務める。日経MJ「奔流eビジネス」に寄稿ほか、ライターとしても活動中。プロダクトハンターとして米国の新サービスやサンフランシスコ関連情報を自身のブログ「Be Magnetic!」やFacebookページ「プロダクトハンターあかねのネタ帳」にて発信している。
インタビュワー
金谷武明(95法法)ネオソフィアン代表、グーグル株式会社勤務
反後花美(アシスタント・独文3年)
※ 写真左より
アシスタント/反後花美(仏文17卒予定)
インタビュワー/金谷武明(95法法卒)
ゲスト/三浦茜(01済営卒)
1. ~ 幼少期 ~
反後: まずは子供の頃のお話をお伺いします。子供の頃、どんな子供でしたか?
三浦: うっすらと覚えている記憶を辿ると、幼稚園の時に将来の夢を描くタイミングがあったんです。本当はケーキ屋さんになりたかったんですけど、他にもケーキ屋さんになりたい友達は沢山いて、他の人とかぶるのは嫌だったので、お金持ちって書いたんですよね(笑)。しかもソファに座ってお金をばらまいている絵を描いたりして(笑)。
金谷: そしてその夢が叶ったと(笑)。
三浦: いえいえ(笑)。全然ばらまけるようにはなってないですね。
金谷: でも今その夢に向かってサンフランシスコで頑張って...
三浦: (笑)
金谷: 違うんですね、はい、では次に行きましょう!
2. ~ 上智大学 ~
反後: 上智に進学しようと思った理由は何ですか?
三浦: 私、田舎は山形で姉が二人いるんですけど、二人とも大学から東京に行っていたので、東京に行くんだろうな、と。やっぱ田舎者なんで東京行きたいじゃないですか(笑)。
上智、東京の真ん中だな、みたいな(笑)。
金谷: そんな理由なんですか(笑)。
三浦: はい、でも正直なところは、暗記系の科目が苦手で数学と国語が得意だったので、あと英語で受けられるところを探したら受けられるところが少なくて、3科目で受験できたのが主に上智だったんです。
金谷: 英数国の文系受験は僕も一緒ですね。選択肢が少ないというのは共感できますね。僕も上智は日程の結果選びましたから(笑)。きっかけはそんなものですよね。
反後: 上智大学に入ったあとはどんな感じでしたか?
三浦: 最初はゴルフサークルに入ろうと思ったんですけど、ゴルフクラブって20万とかするので、それならパソコン買おうかな、と思ってパソコン買ってしまいました(笑)。そしてゴルフサークルはやめてパソコンばっかりいじってました。ちょうどテレホーダイの時代ですね。
金谷: その時パソコンで何やってたんですか?
三浦: 全然建設的じゃないんですけど、チャットとか。
金谷: 23時まで待って、ネットに繋いで、ですね(笑)。
(ここでテレホーダイを解説)
三浦: あとはアルバイトですかねえ。まんが喫茶でバイトしてたんですよ。今みたいなブースが区切られたまんが喫茶ではなくて、もっと家族経営な感じの喫茶店の延長っぽいお店でした。あとは銀座のバーでバイトしてたり。
金谷: ずいぶん極端ですね(笑)。
三浦: でも隣に座ったりするような感じの店ではないので(笑)。
マンガは本当に好きで、就活でもマンガの編集に携わりたくて出版社をたくさん受けたくらい好きでした。
金谷: 他に上智大学時代のエピソードで覚えてるようなことはありますか?
三浦: そうですねえ、思い出せないんですよねえ。
金谷: 悪いことは忘れてしまうってことですかね(笑)。
三浦: それ、生きる上で大事なコツですね(笑)。
金谷: では無理に思い出させるのはやめて、次に行きたいと思います。
3. ~ 就活 ~
反後: 就活についてお伺いします。私が来年いよいよ就活だなあという感じなんですが、どんなふうに進められたのでしょうか?
三浦: 就職氷河期でだったので興味ないところも沢山受けましたね。でも第一志望は出版社でした。一人暮らしで寂しい時に創作物に色々助けられたので、そういう創作のサポートができたら、と思って。漫画も大好きですし。漫画雑誌も出している出版社から内定をいただき、かなり悩んだのですが、結局違う会社に決めました。当時人気インターネットサービスだったまぐまぐというメルマガの会社です。2000年ごろはまだネット環境も整ってなかったので、インターネットは分単位でお金がかかるんです。だからメールで受信してオフラインで読むという時代だったんですよね。ネットで色んな方の創作を手伝うって面白そうだな、と興味を持って、新卒募集じゃなかったんですけど、新卒ですけどいいですか?と言って応募しました。
反後: 最近インターン、インターンってよく聞くんですけど、当時もインターンとかは普通だったんですか?
三浦: 当時はインターンってそんなに一般的ではなくて、わたしは内定頂いてから時間がある時にバイトという形で働いたりしました。
反後: それは役に立ったな、と思いますか?
三浦: そうですねえ、日本のネットバブルが弾ける前に立ち会えたのはバイトとして関わっていたからなので、それはやっていてよかったな、と思います。あのイケイケゴーゴーな空気を感じることができたので。
金谷: そういう場面に立ち会えるのって自分の努力だけじゃどうにもならないものなんですが、そういうタイミングと出会える運って大事ですよね。
4. ~ 社会人になって ~
反後: それでは社会人になってからのお話に移りたいと思います。
金谷: まぐまぐに新卒で入られて、その後29歳で社長まで上りつめたわけじゃないですか。
三浦: 上りつめたわけじゃないですけど(笑)。
金谷: まあ自分ではなかなか、上りつめました、とは言いにくいですよね(笑)。でも実際どんなベンチャーでも創業メンバーとかでもなければなかなか20代で社長とかにはなれないですよね。というわけで、新卒入社から社長に上りつめた秘密に迫りたいと思います。
入社直後はどんなことをされてました?
三浦: 入社直後はオフィシャルのメールマガジンの編集だとか、あとオフィスというよりマンションの一室だったので、誰が掃除してくれるわけでもないので掃除したり、麦茶出したりしてました(笑)。
金谷: なるほど、割と目の前の事を普通にやっていた感じですかね。でもその後テレビに出たりとか不思議な展開になりますよね(笑)。その辺はどんな経緯だったんですか?
三浦: 電波少年って体当たり系のテレビ番組があったんですけど、それに出てました。たまたま会社の社長が制作会社の方と仲が良くて、制作の方がよく会社に遊びに来てたんです。わたしはお茶とか出すわけじゃないですか(笑)。それで仲良くなっていて、最近女子アナの募集してますよね、という話をしたら、出れば?みたいな展開になって。
CS110度の電波少年的放送局というチャンネルで、24時間スタジオにこもって生放送できる方を募集します、日給5万で、みたいな内容だったんですけど。
金谷: それで決まっちゃったんですか?
三浦: 一応オーディションもありました。一次は生放送で面接、二次は24時間生放送し続けて、視聴者のリモコンを使った投票で決まるような内容で。今思うと色々無謀ですが。わたしも若くて怖いものもなかったので、楽しそうだなーぐらいの感じで出ちゃったんですよね。
金谷: それで働きながらテレビに出てたんですか?
三浦: 実際は全然働いてなかったですけどね(笑)。会社のキャラクターをスタジオに持参して、広報活動ということにしてもらってました。広めのワンルームぐらいのスタジオなんですが、無人なんです。カメラが3つ4つあるけど無人。そのスタジオから生放送し続けないといけないので、トイレとシャワー以外はずっとカメラの前にいました。誰もいないのにカメラに向かって「おやすみなさい」と眠って、起きたらやっぱりそこには誰もいないんですけど、「おはようございます!」とカメラに話しかけたりして。でもやっぱりずっとカメラに囲まれてるのって普通じゃないんで、最後はちょっとノイローゼみたいになっていたと思います。最長で5日間ぶっ続けでスタジオにいました。
今考えると先進的な番組なんです(笑)。番組サイトに掲示版があって、そこに書いてあることをわたしがやったりとか、視聴者がリモコンを使って投票するとかインタラクティブな要素もあって。
金谷: それって親も見てるんですよね?
三浦: 親も見てましたねえ。テレビの力ってほんとすごいなって思ったのは、オーディションでテレビに一瞬映っただけなのに、色々各方面から電話がかかってきたみたいで、「あんた何やってるの!」って電話がかかってきました(苦笑)。でも親も視聴のために契約してくれました(笑)。
CS110度なので視聴するのにアンテナ設置や専用チューナーが必要だったので、視聴者は少なかったと思います。数千人くらいですかね。でもダイジェストを地上波で流してもらったり、深夜の生放送でも少し喋らせてもらったりしました。
金谷: それがどのくらい続いたんですか?
三浦: ほんとしんどかったんで、3ヶ月くらいでしたね。
金谷: 3ヶ月ですか。でも凄いですよね、3ヶ月間ずっとカメラに囲まれてるって考えると。
三浦: 正直ちょっと病んでたと思います。休みの日に家で寝てても、目が覚めた瞬間カメラに向かって「おはようございます」って言わなきゃ!みたいな感じになっちゃってて。それから結構ネットに書かれるんですよ、悪口を。自分が知らない人に嫌われるという貴重な経験をしました(笑)。メールアドレスもオープンにしてたので、応援メールがくる反面、クレームメールも来るし、好かれるより嫌われてるのが際立って見えたんですよね。
金谷: やっぱ気になって見ちゃうんですか?
三浦: 凄く疲れてるんだけど、やっぱり気になるから家に帰って最初にパソコンひらいて、自分へのクレームを見ちゃってました(笑)。「こいつが出てるから自分の好きな女の子が出れない」とか凄いバッシングされてて。
今思えば見なければいいんですけど、その当時はできなかったですね。でもまあ自分でもよくわからないところで嫌われることってあるんだなあというのは学びました。
今思うと凄くいい経験だったな、と思いますね。
金谷: 思えますか(笑)?今だったらまた出来るんじゃないですか?サンフランシスコで(笑)。
三浦: 今もブログを個人で書いていて、たまに嫌なコメントがついたりするんですけど、気にしないようにしています。
金谷: なるほどですね。それでまぐまぐに復帰したんですよね?仕事はどうしたんですか?
三浦: 3ヶ月ぶりに仕事に戻ったので、はっきり言って仕事がないんですよ。大学卒業して入った会社で、ちょっと自分はできているというか、ちょっといい気になっているところがあったと思うんですよね(笑)。人数も少なかったので自分が回している、というか。でも「ああ、わたしがいなくても会社は回るんだ」って当たり前のことで衝撃を受けて。
金谷: なるほど、自分がいなかったらこの会社回らないんじゃないかくらいに思ってたわけですね。
三浦: ほんとそうなんですよ(笑)図々しい。だから凄い衝撃だったんですよね。それで初めて自分の居場所は自分で作らないといけないな、と思いました。
金谷: それは大きな気づきになったわけですね。それでどうしたんですか?
三浦: それでまたトイレ掃除じゃないですけど、できることからはじめようと思いました。みんながやってる中で改善できることはなんだろう、と主体的に考えるようになって、広告部隊を立ち上げることになったりとか、色々積極的にやるようになりました。
金谷: そしてそこからは順調に...
三浦: はい、そこからはめっちゃ出世して(笑)。
金谷: 社長にまで上りつめ(笑)
三浦: 上りつめたわけじゃないんですけどね(笑)。
社長になった時は50人くらいの会社くらいになってました。一応外から人を連れてくるよりは、みんなも納得するだろうということで。
(※この辺の話は当時のインタビュー記事「表現者のためのプラットフォームを作りたい~まぐまぐ社長 横尾 茜氏(前編)」もぜひご覧ください!)金谷: それで2009年に社長になられて、どんな感じだったんですか?
三浦: 当たり前ですけど、社長はやったことないんで、どうやっていいかわからないんですよね。
だから恥ずかしいんですけど、色んな社長の本を読んだりとかして、でも結局どこにも答えはないわけで、ちょっとハゲたりとかしながら。
金谷: ハゲたんですか(笑)。
三浦: はい(笑)。なんか必死に頑張ったんですけどね。一応会社は成長傾向ではあったんですが、さらに着実に成長しなければいけないですし、諸々その他の事情もあり、自分にはこの役はつとまらないなと。
金谷: それで退職に至るわけですね。そして初めての転職。
三浦: はい。
金谷: その後Benesseに転職されるわけですが、そこの話は時間の関係もあるのでほとんど飛ばしてサンフランシスコの話に行っちゃおうと思うんですが、いいですか?
三浦: はい(笑)。
5. ~ サンフランシスコに移って ~
金谷: 渡米のきっかけはなんだったんですか?
三浦: きっかけは結婚ですね。旦那さんがサンフランシスコに住んでるんで引っ越すことになりました。
反後:現在のお仕事はどのような感じですか?
三浦: 今はサンフランシスコのScrum Venturesというベンチャーキャピタルで働いてます。私の上司で創業者の宮田さんは日本人で、Scrumは主に日本の企業や個人の方からファンドのお金を集めてアメリカのスタートアップに投資をしています。ファンドに出資しているのが主に日本の方なので、私は日本向けのマーケティングを担当しています。日本の方にとって「シリコンバレーのベンチャーキャピタルといえば、Scrum Ventures」となることが私のミッションの一つです。自社ブログでシリコンバレーの情報発信をしたり、今日もやってきたんですけど、シリコンバレーの最近のトレンドをシェアする勉強会を企画したりしています。
金谷: なるほど、今日はそんなことをしてたんですね。ご自身でもブログやられてますよね?ブログも情報のセンスというか、面白いサービスをピックアップするなあと思って見てるんですが、その辺のセンスって持って生まれたものですか?
三浦: 個人のブログではアメリカの新サービスやプロダクトを試したレポートをかいたりしています。色んなサービス試すのが好きなんですよね。そして、その裏側のビジネスモデルがどうなってるのか、というのも興味があるんです。自分も一応社長やって経営者だったので、やっぱりそういったことは興味があって。Benesseにいた時も、新規事業を企画したりしてたので、日本にいた時の自分が欲しかったような情報を今自分が発信してる、という感じです。ターゲットは自分(笑)。
金谷: なるほど、それは面白いですね(笑)。
普段はマーケティングのVPとしてどんなことをしてるんですか?
サンフランシスコのベンチャーキャピタルの日本担当マーケティングVPがどんなことをしているのか、みんな興味あると思います。
三浦: そうですねえ、結構こまごまとした仕事してますよ。フェイスブックでターゲットオーディエンスに向けて情報を発信していくとか、毎月勉強会を開催して企業の投資担当の方に来ていただくのもそうだし、インダストリアルレポートなんかも作ったりしています。今はVRのレポートを作ってるところです。。VRとはこれからこんな分野への導入が見込まれていて、アメリカにはこんなスタートアップがありますよ、こんな会社が大規模な資金調達をしていて人気ですよとかそういったレポートを作ったりしています。
金谷: いつか投資の方に行きたいな、というお気持ちもあるんですか?
三浦: そうですねえ、わたしやっぱり英語がまだまだなんですよね。でもやっぱり投資できたら面白いだろうな、と現場を見てると思いますね。
金谷: 英語は結構勉強してますか?
三浦: 仕事の後に発音の学校行ったりとか。移民が多い街なので社会人向けの英語の学校とかもあったりするので。
金谷: なるほど。僕は、今、三浦さんが何に興味あるのか、に興味あるんですよね。
というのも、学生時代はどちらかというと意識低い学生だったと思いますし(ごめんなさい!)、スタート時にそんな高い野望を持っていた感じでもないと思うんですが、その都度その都度色々経験から学習して、その時代にあった次の目標を見出して成長してきてると思うんですよね。なので次の5年後くらいどうなるのかを楽しみにしてるんですよね。
三浦: でもまあ気張らず。
反後: これからの夢とかってあるんですか?
三浦: 夢とかってあんまなくって...あんまり欲もないんですよね。
頑張るのが嫌いなわけじゃないんですけど、社長をやっていた時に頑張りすぎたっというのがあって、日本にいると頑張ることが美学、というところがあると思うんですが、やめる決断というのも大事だと思うんですよね。とはいえのほほんとずっと寝てたいわけではないんですが、ずっと笑顔でいられるようにはしていたいな、と思います。
それから毎年新しいことに一個でもチャレンジできれば、と思っています。
今年は少し人前で話せるようになるといいなあと思っていて、実は話すのが苦手でこれまでお話を頂いても断ってきたんですけど、今回はチャレンジしてみました。そうやって少しずつでも成長していきたいな、と。
金谷: でも全然話すのが苦手って感じでもないですよね?
三浦: お二方にいい雰囲気を作っていただいたので(笑)。
金谷: ありがとうございます(笑)。さて、だいたい予定の時間になってしまいましたが、
僕としては子供の頃のお金持ちになるっていう夢をね(笑)、忘れないで、そういうイメージで、今後も何か面白いことを追いかけ続けていただければと思います。
最後になにかメッセージなどありますか?
三浦: 今日は学生の方が多いと思っていたんですが、むしろ少なかったですね(笑)。
なんか、のほほんとしてるように聞こえたかもしれないですが、20代の頃は悩んでいたと思います。凄い、何者かになりたかったんですよね。それで答えを求めるんですけど、でも答えなんてないじゃないですか。それに気づくのに20代を費やした感じしますね。本とかもめっちゃ読みましたけど、正解なんてないわけですよね。でも学校の延長じゃないですけど、答えを探しちゃうんですよ。でも今は自分は自分じゃんって思えるようになって、30代は楽しく過ごせたので、30代は楽しいですよ、ということもお伝えしたいと思います。
金谷: でもほんとハゲができるくらい悩んだ20代があったからこそ、ですよね(笑)。
ぜひこの話の続きをお伺いしたいと思いますので、ぜひまたお越しください!
三浦: はい!
6. ~ インタビューを終えての感想 ~
三浦: 人前で話すのは本当に避けていたので、とても貴重な経験になりました。その後、ラジオの生放送に出ることになったり、テレビ番組でガイド役をやらせてもらったりという機会も舞い込んできたので、今年はしゃべる運があるようです。普段から過去より今が一番でいたいと思っているので、あまり過去をふりかえることはないのですが、今回このライブセッションを通じて自分の過去を見直すよいきっかけになりました。過去の私、結構攻めてたなーと思い出し、自分にとっても刺激になりました。ありがとうございました!
反後: ベンチャーキャピタルのマーケティングVPだということで、難しい話が多くなるのではないかと思いましたが、茜さんはとても明るくて気さくな方で、楽しくお話が聴けました!のほほんとしているようで悩んでいたという、20代のころに共感を覚えました。
金谷: 三浦さん、お忙しい中今回のオファーを受けていただき、ありがとうございました!三浦さんと知り合って何年も経ちますが、まぐまぐ時代の話やサンフランシスコに行ってしまった後の話など知らないことが沢山あり、また、実際とてもユニークな経験をされていて、聞いていて面白かったですね。凄く野望を持って生きてきたというよりは、今目の前で関心のあることにチャレンジしていった積み重ねがしっかりと今に生きている感じで、きっと多くの方の参考になるんじゃないかと思います。サンフランシスコでの今後の展開、楽しみにしています。また来てください!
三浦茜さん、来日中の貴重なお時間をいただき、ありがとうございました!
ネオソフィアンではソフィアン全員が垣根なく交流でき、上智大学全体を盛り上げられるようなイベントを行っております。
また、引き続き各界で活躍するソフィアンにスポットライトを当てたトークイベントを行ってまいりますのでぜひご注目ください。
※過去のトークイベントは下記リンクよりご覧ください。
http://www.sophiakai.jp/blog/jisedai/cat3/live-interview/
<主催> ネオソフィアン
活躍する若手ソフィアンをゲストに招いてのトーク・イベント「ネオソフィアン・ライブインタビュー」、第3回目のゲストは、三浦茜さん(旧姓 横尾茜さん)。元まぐまぐ社長、現在はサンフランシスコでアーリーステージの米国スタートアップ企業を支援するベンチャーキャピタル『Scrum Ventures』でマーケティングVPを務める三浦茜さんをゲストにお招きし、これまでの人生や現在のお仕事、そして将来の目標について深く掘り下げます。第一線で活躍するソフィアンの過去現在未来を深く掘り下げることで参加されるみなさんのキャリアや生き方について考える機会になればと思います。
イベント詳細
【日 時】2016年4月27日(水)19時30分開始(19時開場)
【場 所】六本木(詳細は参加される方に個別にご連絡します)
【ゲスト】三浦茜(01済営)
【インタビュワー】金谷武明(95法法)、反後花美(アシスタント・独文3年)
【料 金】無料
【対 象】上智大学現役生、卒業生、教職員の方。
(一部上智関係者以外の方向けにもチケットはご用意します)
【当日の流れ】
19:00:開場
19:15 - 19:30:周りの方との名刺交換・自己紹介タイム
19:30 - 20:30:ライブインタビュー
20:30 - 21:00:グループセッション
21:00 - 21:30:Q&A
21:30:終了
お申し込みはこちらから
ゲストスピーカーご紹介
三浦茜さん(横尾茜さん)
サンフランシスコ在住。アーリーステージの米国スタートアップ企業を支援するベンチャーキャピタル『Scrum Ventures』でマーケティングVPを務める。日経MJ「奔流eビジネス」に寄稿ほか、ライターとしても活動中。米国の新サービスやサンフランシスコ関連情報を「Be Magnetic!」にて発信している。
インタビュワー
金谷武明(95法法)ネオソフィアン代表
反後花美(アシスタント・独文3年)
反後花美さん
<幹事> 金谷武明(95法法)、関本裕 (外英17年卒予定)、中尾 優妙(16国教)
<主催> ネオソフィアン
<協力> 撮影 原田捺未(上智大学写真部)
※ネオソフィアン・ライブインタビューのバックナンバーはリンク先からご覧ください。
※当日は時間通りご来場ください。定刻を過ぎますと入館に時間がかかる場合がありますのでご了承ください。
※当日のキャンセルや連絡なく欠席された場合は今後のイベントへの参加をお断りする場合もあります。
※各種ソフィア会「ネオソフィアン」は上智大学卒業生の出身学部・世代・立場を超えて、特に若手卒業生・現役生の有益な交流の機会を提供するべく、若手中心の異業種交流会など様々なイベントを定期的に開催しています。
※お申込みいただきましたみなさまに、今後のイベントをご案内させていただきたいと思いますので、ネオソフィアンのメーリングリストにも追加させていただきます。
※上智大学ソフィア会は、ソフィア会会員の個人情報(氏名、住所、メールアドレス、卒業年度、学部学科など、個人を特定できる情報)の適切な保護及び利用が非常に重要であると考えています。送信された個人情報は、ソフィア会会則にのっとった目的の範囲内において利用します。詳しくはソフィア会の個人情報保護方針をご覧ください。
ネオソフィアン・ライブインタビューvol.02
玉谷祥子(LITALICO) × 菅原大介(LUXA)「Life with Social ソーシャルなライフワークを楽しむ!」
活躍する若手ソフィアンをゲストに招いてのトーク・イベント「ネオソフィアン・ライブインタビュー」、第2回目のゲストは、発達障害のある子ども向けの教育事業などを手がけるLITALICOの玉谷祥子さん(12総社)と、複数の企業で新規事業のプロデュースを担当する傍ら、子どもへの教育をテーマに社会貢献活動を行っている菅原大介さん(04文新)。20代前半にして事業部の全体統括や新規事業立ち上げを経験し、新卒入社した会社で教育事業に取り組む玉谷さんと、会社の業務とは別にライフワークとして社会貢献活動を行う菅原さん。異なるスタンスでソーシャルというフィールドで活躍する2人の若手ソフィアンからお話を伺います。 お二人がどのような経緯でソーシャルビジネスや社会貢献活動に興味を持ったのか、どんな学生時代を過ごしてきたのか、そして現在どのような社会問題に取り組んでいて将来どのような夢をお持ちなのか。第一線で活躍するソフィアンの過去現在未来を深く掘り下げることで参加されるみなさんのキャリアや生き方について色々考える機会になればと思います。 |
活躍する若手ソフィアンをゲストに招いてのトーク・イベント「ネオソフィアン・ライブインタビュー」、第2回目のゲストは、発達障害のある子ども向けの教育事業などを手がけるLITALICOの玉谷祥子さん(12総社)と、複数の企業で新規事業のプロデュースを担当する傍ら、子どもへの教育をテーマに社会貢献活動を行っている菅原大介さん(04文新)。20代前半にして事業部の全体統括や新規事業立ち上げを経験し、新卒入社した会社で教育事業に取り組む玉谷さんと、会社の業務とは別にライフワークとして社会貢献活動を行う菅原さん。異なるスタンスでソーシャルというフィールドで活躍する2人の若手ソフィアンからお話を伺います。
お二人がどのような経緯でソーシャルビジネスや社会貢献活動に興味を持ったのか、どんな学生時代を過ごしてきたのか、そして現在どのような社会問題に取り組んでいて将来どのような夢をお持ちなのか。第一線で活躍するソフィアンの過去現在未来を深く掘り下げることで参加されるみなさんのキャリアや生き方について色々考える機会になればと思います。
イベント詳細
【日 時】2015年10月16日(金)19時30分開始(19時開場)
【場 所】六本木(詳細は参加される方に個別にご連絡します)
【ゲスト】玉谷祥子さん(12総社)、菅原大介さん(04文新)
【インタビュワー】金谷武明(95法法)、反後花美(アシスタント・仏文3年)
【料 金】無料
【対 象】上智大学現役生、卒業生、教職員の方。
(一部上智関係者以外の方向けにもチケットはご用意します)
【当日の流れ】
19:00:開場
19:15 - 19:30:周りの方との名刺交換・自己紹介タイム
19:30 - 20:30:ライブインタビュー
20:30 - 21:00:グループディスカッション
21:00 - 21:30:Q&A
21:30:終了
お申し込みはこちらから
ゲストスピーカーご紹介
玉谷祥子さん
菅原大介さん
上智大学文学部新聞学科卒業。新卒で学研に入社し講習会司会と展示会企画を担当。マクロミルでリサーチ、ぐるなびで事業企画に従事したのち、フリーランスのマーケターへ。現職のルクサでは実店舗開発を担当。マーケティング活動をミックスした新規事業の立ち上げが得意。趣味のボランティアでも、親子支援の団体へアンケート協力とイベントサポートを行っている。将来の夢は、地元の逗子に地域の人が交流できる絵本屋さんをつくること。
インタビュワー
- 金谷武明(95法法)ネオソフィアン代表
- 反後花美(アシスタント・独文2年)
反後花美さん
<幹事> 金谷武明(95法法)、岩佐大樹(14済済)、関本裕 (外英17年卒予定)
<主催> ネオソフィアン
<協力> 撮影 原田捺未(上智大学写真部)
※ネオソフィアン・ライブインタビューのバックナンバーはリンク先からご覧ください。
※当日は時間通りご来場ください。定刻を過ぎますと入館に時間がかかる場合がありますのでご了承ください。
※当日のキャンセルや連絡なく欠席された場合は今後のイベントへの参加をお断りする場合もあります。
※各種ソフィア会「ネオソフィアン」は上智大学卒業生の出身学部・世代・立場を超えて、特に若手卒業生・現役生の有益な交流の機会を提供するべく、若手中心の異業種交流会など様々なイベントを定期的に開催しています。
※お申込みいただきましたみなさまに、今後のイベントをご案内させていただきたいと思いますので、ネオソフィアンのメーリングリストにも追加させていただきます。
※上智大学ソフィア会は、ソフィア会会員の個人情報(氏名、住所、メールアドレス、卒業年度、学部学科など、個人を特定できる情報)の適切な保護及び利用が非常に重要であると考えています。送信された個人情報は、ソフィア会会則にのっとった目的の範囲内において利用します。詳しくはソフィア会の個人情報保護方針をご覧ください。
- 1999年、20名程度だったサイバーエージェントに入社。 インターネット広告の営業担当として入社し、後に営業部門統括に就任。
- 2005年に人事本部設立とともに人事本部長に就任、2008年から取締役を6年務め、 2014年より執行役員制度「CA18」に選任され現職。
- 2015年に人材開発本部を新設し、人材開発本部長就任。 著書に「クリエイティブ人事」、「最強のNo.2」など。
曽山: こんばんは。今日は皆さんとお話できることを楽しみにしてまいりました。どうぞよろしくお願いします。
(一同、拍手)
金谷: ASFでもテレビ東京の大橋未歩さんと対談したのですが、今日は上智大学関連のイベントではありますが、大学の公式イベントではないので大学の講演よりも軽い感じで楽しく進めながら、色々な話を引き出そうと思います。結構人事系の方が多くいらっしゃってますが、今回は人事の話を掘り下げるのではなく、曽山さんのこれまでの人生についてネット上にもないような話を深く掘り下げられたらいいなと思います。曽山さん情報って結構ネットに色々あるんですよね。名言集までありますし(笑)。
曽山: 人の言葉を借りているだけです(笑)。
金谷: 凄くいい言葉ばかりなのでぜひみなさん調べてみてください。まずは、曽山さんの経歴をご紹介しましょう。
- 1999年、20名程度だったサイバーエージェントに入社。 インターネット広告の営業担当として入社し、後に営業部門統括に就任。
- 2005年に人事本部設立とともに人事本部長に就任、2008年から取締役を6年務め、 2014年より執行役員制度「CA18」に選任され現職。
- 2015年に人材開発本部を新設し、人材開発本部長就任。 著書に「クリエイティブ人事」、「最強のNo.2」など。
金谷: 曽山さんのキャリアを聞いてまず面白いなあと思うのは、1社目の伊勢丹を1年で辞めているんですよね。よく、新卒で入った会社に3年は勤めろと言いますが、僕も最初の会社は3ヶ月で辞めているし、この場に限って言うと全然当てはまらないんですよね(笑)。新卒1年目の曽山さんが何を考えて1年で辞めたのかは後でお聞きしたいと思います。
曽山さんのオフィシャルな経歴は以上となりますが、追加情報があります。曽山さんは調べると良い話ばかり出てきて、以前お会いした時もほんと良い人だなぁという印象しかないんですよね。
曽山: そう見せているだけです(笑)。
金谷: でも曽山さんも人間ですからねぇ、何か裏もあるのではないか?いや、必ずあるはずと思い、極秘調査を行いました(笑)。で、調べてみたところ残念ながらそうたいして面白い裏は見つからなかったのですが、いくつか面白い情報が見つかったのでご紹介します。
意外にも実はダンサーだった!?
上田: 1番目に、実はダンスが得意。高校生のときにはダンス甲子園で全国3位になり、サイバーエージェントでもダンス部を作るなど、実はダンサーであるとの情報です。
曽山: ダンス部を作ったことを知っているのは凄いですね。私は今40歳ですが、高校2年生の時には「元気が出るテレビ」という番組がありました。その中にダンス甲子園というコンテンツがあり、全国大会が3回ありました。第3回に僕は出て、D&D(Die or Dance)という11人のチームでヒップホップを踊りました。「D&D ダンス甲子園」と検索するとYouTubeで見ることができます。円陣の真中にいる男の子が後ろから来る人を抱えようとして、その土台の人がこけそうになるのですが、それが私です。初めの15秒くらいのことです。(曽山さんのダンスはこちら=> ダンス甲子園 第3回決勝 DorD / ブログ)
金谷: 最初は肩車をして旗を振るのですが、やんちゃな感じで、今の人格者みたいな感じとは違うんですよね(笑)。その人を下ろした後の動きがキレッキレです。
曽山: 昔は髪をドレッドにしたこともありましたし(見た目は)やんちゃな感じでしたねえ。
災害情報にやたら詳しい!?
上田: 2番目の情報として、実は災害についてのソーシャルでの投稿が異常に早いそうです。
曽山: 東日本大震災のときにTwitterを使って社員向けに出社判断の連絡や渋谷近辺の状況等を投稿をしていたら、フォロワーが3000人から9000人になりました。社員のご家族以外に他社の人事部の方からもフォローされました。社員を出社させるか自宅待機させるか迷っている企業が多かったなかで、サイバーエージェントの方針はこうらしい、とリツイートされていました。震災時には対策本部長になることが仕事の上で決まっていて、一時期は通信が不安定だったのでツイッターを会社の公式連絡ツールにしていました。
金谷: 仕事でやってたんですか!この情報をくれた人は、仕事でしているとは思っていないかもしれませんね(笑)。
曽山: 震度5強で対策本部を作ることになっています。確かに災害情報の発信は早いですが、趣味でしているわけではないんです(笑)。
サイバーエージェント社内では人事より司会者として有名
上田: 3番目の情報として、実はサイバーエージェント社内では人事としてよりも総会の司会の人として有名、とのこと。
曽山: 3000人以上の社員を抱える当社では、年に2回全社員が集まる表彰イベントがあり、そこでタキシードを着て司会をしています。人事は10年していますが、司会歴は12年です。タキシードはその場でしか着ないのに、8年くらいしたら擦り切れてお尻の部分に穴が空きました(笑)。
金谷: 実はこの情報は複数の人から聞いてまして、しかも、年々面白くなっていると評判らしいです(笑)。
曽山: 半年に一回、1時間だけですけどね(笑)。転職先に司会業があるので良いですね、なんて冗談を言われることもあります。
曽山さんの高校〜大学時代とは?
金谷: ここで少し時間は戻り、高校時代のお話を伺います。高校生の頃はどんな感じだったのですか?
曽山: 僕の出身である神奈川県立市が尾高校は学区内で2番手でした。中学3年生の時に、ダンスはカッコよくてモテそうだと思って始めました。高校入学後、ダンスは一旦やめて、実はバレーボールを始めました。TVで見た中垣内選手がカッコよくて、これはモテると思って始めましたが、意外にもネットが高い。身長はあったけれど飛べずに3ヶ月で辞めました。そして、やはりダンスをしようと思っていたところ、友人が恵比寿のダンススクールに通い始めました。行ってみたところ高校生が12-13人ほどいて、先生がチームを作ろう、ダンス甲子園に出よう、という話になって。
金谷: 先生からの勧めもあったのですね。
曽山: 先生はブレイクダンスで世界一になった人で、アメリカのアポロシアターで踊ったこともある人でした。安室奈美恵やMAXの振り付けもしていた先生です。
金谷: やんちゃな感じでダンスをしていたのではなく、真面目なダンス教室に通っていたんですね。
曽山: 真面目でした。高校2年生までずっとダンスをしていて、ダンス甲子園に出て3位になり、一度終わりにしました。国会議員として有名な山本太郎さんが出場したのは第2回です。とくに繋がりはありませんが。
金谷: ダンサー時代は大学受験を意識していたんですか?
曽山: 実は、大学に行くつもりはありませんでした。石ノ森章太郎さん原作の「ホテル」というドラマが当時放映されていて、それに影響されて高校2年のときにはホテルの専門学校に行くつもりでパンフレットも取り寄せていました。
それが、たまたま高校2年の時の英語の先生が面白くて英語教師に興味を持ち、高校3年生の時には英語の先生になれる大学に行こうと決めて、予備校に通って勉強を始めました。チューターはきれいな女性の方で、その方に英語を勉強したいと言ったら、「英語といったら上智よ。上智しかないわ。」と言うので、上智を受けるので付き合ってくださいと言いましたが、落ちて残念な結果になりました(笑)。一浪を決めましたが、その当時は踊ってばかりだったので偏差値40の科目もありました。それで寝るときとお風呂以外はずっと、トイレも食事の時も勉強し、一日18時間くらいは勉強していたと思います。
上智大学へ入学、そしてラクロスとの出会い
金谷: その"英語の先生になろうという思い"はどこに置き忘れてしまったのでしょうか(笑)。
曽山: 英文学科に入学してから半年くらいで、英語の先生じゃなくてもいいかなと思いました。授業は厳しくて週5日行かなければいけなくて、半年間真面目に通って休んだのは2コマだけでした。先生がたは年配の方が多くて、英語の先生は面白くなさそうなのでやめようと思いました。
金谷: そうなんですか(笑)。でも半年間は持ったんですね。ではその後の大学生活はどんなことをしていたのでしょうか。
曽山: 私はラクロス部に入り、4年間ラクロス漬けでした。フレッシュマンズウィークで入部しました。
金谷: 上智以外の方のために説明しますと、フレッシュマンズウィーク、通称フレマンは、新入生向の入学を歓迎しつつサークルなどの勧誘をする期間です。
曽山: 上智を選んだのはチューターの言葉もあるけれども、エスカレーター式ではなかったことも理由です。全員が受験で入ってくるので、友達もゼロから作れると思ったのです。テニスサークルを見て回りましたが、その間にアメフトやバスケやラクロスからも声をかけてもらい、迷いました。あるテニスサークルからぜひ入ってほしいと言われて、他にどこを考えているかと聞かれたので「ラクロスとか」と言ったら、素敵な女性の先輩から「ラクロスはいいわよねえ」「ラクロスの人たちはほんとうにカッコいい」と言っていました。実際にラクロス部の先輩はみな目指している視点が高く、かっこよかったのでラクロス部に入部することにしました。もちろんテニスサークルの先輩のコメントも後押ししましたが(笑)。
(一同、笑)
上田: 主将だったと聞きました。
曽山: 未経験で入り、当時はサークルでしたが、3年の時に準体育会にして副キャプテンになり、4年生のときにキャプテンになり、体育会にしました。
金谷: ラクロスも高校からしている人は少なそうですね。
曽山: そうです。やはりゼロから戦える、チャレンジャーとかベンチャー的なところが私には合うのでしょうね。実力で戦えるところで戦わないといけないという思いはありました。
金谷: 曽山さんの話を伺っていると、意外と安易に重要な決断をするわりには、続けるものはしっかりその後も続けますよねぇ(笑)。
曽山: はまったものは本気で続けるという感じ。ダンスも勉強もラクロスもはまったのですね。ただ選択は早い方だと思います。
金谷: 大学時代はラクロスで過ごしていたと。
曽山: そうです。僕にとっては、文学部というよりも上智大学ラクロス部に入ったような感じです。
いざ就活 ― 強い組織に入りたい!―
金谷: 今日は大学生も来ているので、就活の話も触れたいと思います。曽山さんは、就活ではどういった企業を受けようと考えていましたか。
曽山: 僕はラクロス部の他に、学生連盟で広報委員長をしていました。130校くらいの大学を束ねて広報活動をしていたので、広報・広告やそれに繋がるものが良いと思っていましたが、広告代理店の他にもクレジットカード、銀行、百貨店など業種を問わずNo.1を受けていました。強い組織を作っている会社に入りたかったのです。
金谷: 曽山さんらしい良い言葉ですねぇ。
曽山: 部活でキャプテンをしていましたが、当時は弱かったので、強い組織を作れる会社で学びたいと考えたのです。伊勢丹の他にもいくつか内定をもらいましたが、伊勢丹が一番、先輩がかっこよかった。男らしい人がいて、今度も決して女性じゃなくて(笑)。
伊勢丹の面接で何を言ったかと言うと、男性向けのファッション誌に香水の広告がありました。引換券を切り取って百貨店に持っていくとサンプルが貰えるというものです。私はその引換券を持って、朝練が終わるとすぐに新宿に行きました。でも、ジャージ姿で行って渡したら店員の態度が凄く悪かった。今考えると当然なのですが、当時の私にはとてもショックで、本当に来なければ良かったと思いました。それを面接で言いました。その態度では客が増えない、伊勢丹はもっとよくできると言いました。そうしたら内定をもらえました。今思えば、率直に言ったのが良かったのでしょうね。
金谷: 今は人材開発本部長ですが、人事本部長のご経験からすると、当時のご自身はどうですか。
曽山: 生意気だと思います(笑)。でも、何も言わないイエスマンよりはいいと思います。
入社1年で伊勢丹を退職。
金谷: でもそうして建てなおすぞと思って入った伊勢丹も、1年で辞めてしまったんですよね?
曽山: 自分の課題に向き合った結果辞めました。最初は仮配属があり、私は新宿本店3Fの婦人セーター・ブラウス売場の中のアンサンブル売場で働きました。どの同期も若いだけでお客様からイケメン扱いされていました(笑)。次は浦和店の服や鞄の売場、その後、希望していた紳士服に配属されました。スーパーメンズという身長が180cm以上かウエストが100cm以上の人向けのコーナーです。DKNYやポールスミスなどハイブランドのXXXL、5Lなどのサイズを扱う売場です。日本では新宿伊勢丹でしか売っていませんので、日本各地からお客様がいらっしゃいます。
金谷: 辞めようと決意したのはいつごろですか。
曽山: 新たな挑戦がしたいと思い、8月頃から転職を考え始めたでしょうか。
金谷: 僕も一社目を3ヶ月で辞めているので、8月ですと2社目で働き始めてますね(笑)。
(一同、笑)
ネオソフィアンは、活躍する若手ソフィアンをゲストに招いてのトーク・イベント企画「ネオソフィアン・ライブインタビュー」を開始します。記念すべき第1回目のゲストはサイバーエージェントの人事本部長、曽山哲人さん(98英文卒)。サイバーエージェントで長年組織をまとめてきた曽山さんの、学生時代や就活はどうだったのか、若いころどんな社会人だったのか、今取り組んでいること、未来の夢などなど、詳しく掘り下げていきます。こうして今第一線で活躍するソフィアンの過去現在未来を深く掘り下げることで参加されるみなさんのキャリアや生き方について色々考える機会になればと思います。
イベント詳細
【日 時】2015年6月18日(木)19時30分開始(19時開場)
【場 所】六本木(詳細は参加される方に個別にご連絡します)
【ゲスト】曽山哲人さん
【インタビュワー】金谷武明(95法法)、上田まな(アシスタント・仏文3年)
【料 金】無料
【対 象】上智大学現役生、卒業生、教職員の方。
(一部上智関係者以外の方向けにもチケットはご用意します)
【当日の流れ】
19:30 - 20:30:ライブインタビュー
20:30 - 21:00:グループディスカッション
21:00 - 21:30:Q&A
21:30:終了
お申し込みはこちらから
ゲストスピーカーご紹介
プロフィール:
株式会社サイバーエージェント
執行役員 人材開発本部長
1974年神奈川県横浜市生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。
1998年伊勢丹に入社、紳士服配属とともに通販サイト立ち上げに参加。
1999年、20名程度だったサイバーエージェントに入社。
インターネット広告の営業担当として入社し、後に営業部門統括に就任。
2005年に人事本部設立とともに人事本部長に就任、2008年から取締役を6年務め、
2014年より執行役員制度「CA18」に選任され現職。
2015年に人材開発本部を新設し、人材開発本部長就任。
著書に「クリエイティブ人事」、「最強のNo.2」など。
インタビュワー
- 金谷武明(95法法)ネオソフィアン代表
- 上田まな(アシスタント・仏文3年)
<幹事> 金谷武明(95法法)、岩佐大樹(14済済)
<主催>ネオソフィアン
※当日は時間通りご来場ください。定刻を過ぎますと入館に時間がかかる場合がありますのでご了承ください。
※当日のキャンセルや連絡なく欠席された場合は今後のイベントへの参加をお断りする場合もあります。
※各種ソフィア会「ネオソフィアン」は上智大学卒業生の出身学部・世代・立場を超えて、特に若手卒業生・現役生の有益な交流の機会を提供するべく、若手中心の異業種交流会など様々なイベントを定期的に開催しています。
※お申込みいただきましたみなさまに、今後のイベントをご案内させていただきたいと思いますので、ネオソフィアンのメーリングリストにも追加させていただきます。
※上智大学ソフィア会は、ソフィア会会員の個人情報(氏名、住所、メールアドレス、卒業年度、学部学科など、個人を特定できる情報)の適切な保護及び利用が非常に重要であると考えています。送信された個人情報は、ソフィア会会則にのっとった目的の範囲内において利用します。詳しくはソフィア会の個人情報保護方針をご覧ください。