ロシア語学科の皆様、卒業生の皆様にロシアにちなんだ小説を再度、ご紹介します。
以前ご紹介した「皇女アナスタシア~もう一つの物語」と同じ作者の作品です。
「マスカレード・オン・アイス」(一原みう、集英社オレンジ文庫)
フィギュアスケーターの女の子がペテルブルグに行く話です。
フィギュアスケート好きの方の心をくすぐるのではないかと思います。
内容紹介:
かつては将来を期待された若手フィギュアスケーターだった白井愛。だが、高一になった今では不調に悩み、昨シーズン、世界ジュニア二位に輝いた姉の華との差は開くばかり。愛は懸命に練習を続けるが、経済的な事情もあり、スケートを続けることすら難しくなりそうで...。だが、そんな時、華をはじめとする周りの人達が、愛の持つ"特別な才能"に気づきはじめ...!?
作者の一原みうさんがペテルブルグのリンクに行き、ロシア代表のペアフィギュアスケーター、川口悠子選手、モスクヴィナコーチに取材をし、執筆した作品だそうです。
後半の舞台は完全サンクトペテルブルグです。
ペテルブルグの長くて速いエスカレーター、黒パンを片手にボルシチを「飲む」のではなく「食べる」ロシア風のスープの食べ方。
ロシア、ペテルブルグに行った方には「わかるわかる」という場面があるのではないでしょうか。
ペテルブルグ好き、フィギュアスケート好きの方におすすめの本です。
また、「マスカレード・オン・アイス」のスピンオフ作品の「ZAYAKO」が5月1日からWebコバルト(http://cobalt.shueisha.co.jp/)のサイトで「完全無料」で読めるようです。
「ZAYAKO」はメンタルトレーニングについて書かれているのですが、メンタルトレーニングはもともと、ソ連の宇宙飛行士のプレッシャーや不安を解消するトレーニングとしてはじまり、一定の成果が見られたため、スポーツに取り入れることになったそうです。
少女小説の老舗コバルト文庫が紙媒体からWebに移行していて、時代の流れを感じました。
興味がある方は、そちらもよかったらのぞいてみてください。
清水(40期)