3月28日(火)、真田堀の桜が散り始める中、2022年度学位授与式が東京国際フォーラムで行われました。ロシア語学科からは50名の学生が卒業を迎えました。外国語学部が対象となった午後の式典では、ロシア語学科を代表して野尾郁美(のお・いくみ)さんが学長から学位記を受け取りました。野尾さんは午前の部では管弦楽部の部員としてホール壇上でオーケストラ演奏に参加しており、大活躍の一日となりました。
2022年度の卒業生はロシア語学科第63期卒業生となります。四ツ谷キャンパスに戻って行われた学科別集会では湯浅剛・学科長をはじめとするロシア語学科の教員から祝辞が送られ、卒業生ひとりひとりに学位記が授与されました。ロシア語学科同窓会の幹事には石井隆也(いしい・たかや)さんが選ばれました。今年の12月に行われるであろう同窓会での再会を誓い、卒業生たちは紀尾井町から巣立っていきました。
2022年度日本ロシア文学会大賞を、上智大学名誉教授であり第
この受賞を記念して、
2022年度 第72回全国大会 大賞受賞記念講演
井上幸義(上智大学名誉教授)「ゴーゴリの鏡の世界」
記念講演の様子はYoutubeで公開されていますので、
また、「受賞のことば」が学会ホームページに掲載されています。
こちらも是非ご一読ください。
『微笑みは永遠に−日本とロシアを愛したニコライ・ドミートリエフ神父』
ДА ПРЕБУДЕТ ВО ВЕКИ УЛЫБКА ТВОЯ! Отец Николай Дмитриев, влюбленный в Японию и
Россию
2022年7月20日発行 教文館 定価(本体1,500円+税)
https://shop-kyobunkwan.com/476429995x.html
著者は、学科23期の山崎ひとみさん。本書は著者が、夫・ニコライ神父との思い出をつづったエッセイ集です。著者が1985年に留学したレニングラード神学アカデミーでの二人の出会いから、日本に移住したニコライ神父が、2019年に函館市郊外の上磯ハリストス正教会で祈祷中に59歳で永眠し埋葬されるまでの出来事が、様々なエピソードやコメントを挟んで描かれています。
ロシア語はロシアの文化・歴史と不可分です。したがって、ロシアの国柄を知るにはどうしてもロシア正教についての理解が必要なのですが、案外このことは見落とされています。卒業生はもちろんですが、学科の学生のみなさんに特に本書をお勧めするのは、本書がロシア正教への優れた入門書となっているからです。
著者は、あとがきをこう締め括っています。
今年の2月24日(ロシアによるウクライナ侵攻)以降、ロシアを巡る世界情勢は大きく変わった。
「人が戦うことを赦されるのは、ただ一つの場合だけ----自分の心の中の悪魔との戦いだ」とよく言っていたニコライのことだから、今、彼がいたら、さぞ嘆き悲しんだことであろう。
争いのない和やかな日々が一刻も早く来ることを切に願う。
ぜひご一読を。
【著者よりの一言】
この度、同窓会の皆様により温かいお力添えを頂き、拙書のご案内を頂けることとなりました。心より感謝申し上げます。
夫の永眠に際し、人間の命の尊さとはかなさを思うと同時に、彼がこの世に生きていた痕跡を少しでもとどめたいと、追悼のエッセイを書かずにはいられませんでした。教文館さんから上梓することができましたので、彼が生きたロシア正教というキリスト教世界について踏み込んだ描写をすることができましたのは、さいわいでした。
一人でも多くの方にニコライの人生に触れて頂ければ幸甚に存じます。
心痛むことの多い社会情勢ですが、この場をおかりして、同窓生の皆様のご平安、ご健勝を心よりお祈り申し上げます。
● 講師 岡田 美保 氏(防衛大学校)
● テーマ 日ソ国交回復交渉研究の現在
● 形式 Zoomミーティングによる開催
前回同窓会が開かれたのは2019年12月でした。それから数ヶ月もたたないうちにコロナ・ウィルスにより世界が一変しました。その状況が今も続くなかですが、ロシア語学科同窓会2021のご案内を送らせていただきます。
同窓会は2年ごとに開催され、同窓生による講演会と総会(4年に一回)、それに引き続いての懇親会が恒例となってきましたが、長引くコロナ状況のなかで、中止にせざるをえないと考えておりました。
ところが、思いがけず役員会で「オンラインでの講演会ならできるのでは」という声があがり、これを幹事会(各期幹事の集まり)に諮ったところ、こういう時期だからこそやりましょう、との意見が多数を占めました。今回はその総意にしたがい、みなさまを「初めてのオンライン講演会」にお誘いする次第です。
【ご案内とご報告】
■オンライン講演会
2021年12月4日(土) 16:00 ~17:30 (Zoom利用)
*講演者 武隈喜一氏(20期)
*演題 「アメリカはロシアの裏返し」
ロシアのエリツィン時代とアメリカのトランプ時代。講演者は、二つの超大国の「混乱と分断」を全期間にわたり現地で立ち会うという稀有の経験をお持ちです。ご本人の希望により、聞き役、進行役を交えての「鼎談的講演会」を予定しています。さて、どのような展開となるか乞うご期待。
*講演者略歴
1980年上智大学外国語学部ロシア語学科卒業、1982年東京大学文学部露文科卒業。出版社、通信社などを経て1992年テレビ朝日入社。1994〜99年、テレビ朝日モスクワ支局長。2012〜13年、北海道大学スラブ研究センター客員教授。2016年7月からテレビ朝日アメリカ社長としてニューヨークに駐在し、今年8月に日本に帰任。著書に、『黒いロシア、白いロシア----アヴァンギャルドの記憶』(2015)、『マンハッタン極私的案内』(2019)、『絶望大国アメリカ----コロナ、トランプ、メディア戦争』(2021、三冊とも水声社)、編訳書に、『ロシア・アヴァンギャルドⅡ 演劇の十月』(1988)、『ロシア・アヴァンギャルドⅠ 未来派の実験』(1989、ともに共編、国書刊行会)などがある。
■オンライン講演会への参加方法
下記リンク、または、ハガキがお手元に届いている場合は、ハガキ記載のQRコードを読み取り、講演会出欠フォームに必要事項をご入力ください。締め切りは11月30日(火)です。
講演会前日に、ご連絡いただいたメールアドレスへ参加リンクをご案内申し上げます。
https://forms.gle/jCh456gZneZxgkjB8
以上につき、ご不明な点・ご意見などございましたら、ロシア語学科同窓会(roshiagogakka@gmail.com)までご連絡いただければ幸いです。