ロシア語学科の皆様、卒業生の皆様にロシアにちなんだ小説をご紹介します。
「皇女アナスタシア~もう一つの物語~」(一原みう、集英社コバルト文庫)
ロマノフ朝、最後の皇帝ニコライ二世の末の皇女アナスタシアの物語です。
内容紹介:
1920年―ベルリンで保護された記憶喪失の女性が、アナスタシアを名乗り始めた...!皇女アナスタシアは、革命政府に銃殺されたとされる皇帝一家の末娘。もし本物なら、莫大な財産を有するロマノフの正統な相続人である。彼女は本物か、偽物か!?世界的なセンセーションを巻き起こしたこの事件。皇女の幼なじみだったグレブは、真相を究明するためにドイツへ向かう。彼女の正体とは...?
舞台がペテルブルグですので、語学研修でペテルブルグに行った世代の皆様にとってなじみの深い場所かと思います。
(現在、同窓会事務局の渡辺さんにはその節、本当にお世話になりました)
作者の一原みうさんは実際にペテルブルグに取材に行き、執筆されたそうです。
作品中にЗимний дворец(冬宮)、Спас на крови(血の上の救世主教会)、Царское Село(ツァールスコエ・セロー)等の現在の観光地が出てきます。
ロシア語学習者だからこそわかるブリヌィ、パスハ等。
語学研修のプログラムにブリヌィを焼く講座があったことを、なつかしく思い出しました。
誰もが知っているロシア最後の皇帝一家の悲劇、ラスプーチンの最期、その新解釈。
少女小説ですが、大人の方も楽しめると娯楽作品だと思います。
ロシアにまつわる小説は少ないので、是非、お手に取ってみてください。
清水(40期)
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